西部ガスは5日、次世代のガスとして期待が高まる「e―メタン」(合成メタン)を製造するメタネーションの実証設備を、北九州市で稼働させた。近隣工場などで排出された二酸化炭素(CO2)と、再生可能エネルギーの余剰電力でつくった水素を合成させた「地産地消」が特徴で、2030年をめどに商用化を目指す。
設備は今年12月まで動かし、26年1〜3月に製造コストや技術的課題を検証する予定。実証中につくった合成メタンを含む都市ガスは、ブリヂストンとトヨタ自動車九州に供給する。
西部ガスの加藤卓二社長は「非常に環境貢献度の高いエネルギー。都市ガス業界にとっては切り札になる」と意気込んだ。