小泉進次郎農相は6日の閣議後記者会見で、コメ価格高騰が収まらなかった場合の対応として「緊急輸入も含め選択肢だ」と述べた。政府は価格引き下げに向けて備蓄米放出を続けており、備蓄米の在庫は30万トンにまで減る見通し。全てを出し切った後の対策として踏み込んだ発言をした形だ。ただ国内生産者らの反発も予想され実施するかどうかは見通せない。
小泉氏は「聖域なくあらゆることを考えて価格安定を実現していく」と強調した。国は関税をかけないミニマムアクセス(最低輸入量)の枠で年約77万トンのコメを輸入しており、ミニマムアクセスの活用も含めて検討する考えを示した。
小泉氏は、農家の経営安定化に向けた対応として「基本的には収入保険が農家の経営のリスクを補填するものとして有効だ」と話した。
一方、政府はコメ価格引き下げを目指し随意契約での備蓄米放出を進めている。5月末に一部店頭に並び始めたが、流通地域は限られる。小泉氏はコンビニでの販売などにより「6月下旬から7月にかけて、今と比べ相当な量が出回っていく」と述べた。