女性として初めて日本将棋連盟会長となり、記者会見する清水市代女流七段=6日夜、東京都渋谷区の将棋会館

 日本将棋連盟は6日、東京都内で棋士総会と理事会を開き、今期限りで退任した羽生善治会長(54)の後任に女流棋士で常務理事の清水市代女流七段(56)を選出、史上初の女性会長が誕生した。清水新会長は「光栄で身に余る大役」と表明した。

 総会では、女流タイトル戦の白玲戦を通算5期獲得して永世称号の「クイーン白玲」を手にすれば、女流棋士とは制度の異なる棋士に編入する案も可決した。

 会長の任期は2年。歴代会長は故大山康晴15世名人らが務めてきた。これまで女性の棋士は誕生していない。

 棋士になるには養成機関の奨励会を突破するか、プロ編入試験の合格が条件。西山朋佳女流二冠(29)と福間香奈女流六冠(33)は、奨励会最高段位の三段まで昇段したが退会、編入試験も受験したが不合格だった。

 今回の棋士編入制度は、棋士を目指す女流棋士にとって新たな道が開かれたことになり、現在、白玲を持つ西山女流二冠はあと2期獲得すれば、棋士の四段になれる。

 清水新会長は東京都出身。1985年、女流プロ入り。女流名人10期など計43期の女流タイトルを獲得した。