藤村志保さん

 大映の時代劇映画やNHK大河ドラマ「太閤記」などで活躍し、気品のある演技で親しまれた俳優の藤村志保(ふじむら・しほ、本名静永操=しずなが・みさお)さんが12日、肺炎のため死去した。86歳。川崎市出身。葬儀は近親者で行った。

 1961年、大映京都撮影所の研究所に入所し、翌年、市川雷蔵さんの推薦で島崎藤村原作、市川崑監督の映画「破戒」のヒロイン・志保役で映画デビューした。

 大映時代劇に欠かせない存在となり、大スターの雷蔵さんとは「斬る」「忍びの者」「眠狂四郎」シリーズなど、勝新太郎さんとは「破れ傘長庵」「座頭市喧嘩旅」などで共演した。

 「太閤記」では豊臣秀吉の妻ねねを演じた。