文部科学省=東京・霞が関

 文部科学省は20日、日本学生支援機構(JASSO)が実施する奨学金事業で、4月に申請した学生への支給に遅れが生じたと明らかにした。11日に4〜6月分を支給するはずだったが、約4万4千人が受け取れなかった。順次支給を進め、25日までに解消する見通し。本年度から始まった多子世帯を対象にした授業料などの減免制度の影響で申請件数が大幅に増え、事務手続きに時間を要したためとしている。

 同省などによると、申請件数は昨年度の約20万件から約50万件に増加した。支給遅れには多くの学生が利用する貸与型も含まれる。4万4千人のうち20日までに2万7千人へ支給し、7月以降は影響ないとしている。