大蛇に見立てた青竹を切る速さを競い合い、今年の豊作を占う伝統行事「竹伐り会式」が20日、京都市左京区の鞍馬寺で行われた。僧兵姿の男性の豪快な刀さばきに、訪れた約600人からは拍手が湧き起こった。
午後2時、ほら貝の合図で式が開始。8人が地名にちなんだ「近江座」と「丹波座」と呼ばれる二つに分かれ、長さ約4メートルの青竹に山刀を振り下ろし、5個に切り分けた。最も速く切った人がいる「座」の地域が豊作になるとされ、今年は丹波座が勝った。
平安時代、寺の僧侶が修行中に襲ってきた大蛇を退治した故事に由来する。災いを絶ち招福を祈る行事で、江戸中期から速さを競う形になったという。