献花台に花を手向ける松田栄子さん=27日午前、長野県松本市

 オウム真理教が長野県松本市で引き起こし、8人が犠牲になった松本サリン事件は27日、発生から31年となった。1人が死亡した明治生命の会社寮跡地には、地元の町会が献花台を設置した。近隣住民らが訪れ、犠牲者を悼んだ。

 事件前から近くに住む松田栄子さんは、花を手向けた後、深く頭を下げていた。犠牲者はつらかっただろうとした上で「静かに休んでもらいたい」と話した。

 事件は松本市の住宅街で1994年6月に発生。猛毒のサリンが噴霧され、7人が死亡した。県警は第1通報者の河野義行さん宅を容疑者不詳のまま家宅捜索し、河野さんの犯人視報道も続いた。