発射地点に移動するH2Aロケット50号機=28日午前、鹿児島県の種子島宇宙センター

 三菱重工業は28日、国産の大型主力ロケット「H2A」の最終号機となる50号機の機体を種子島宇宙センター(鹿児島県)内の組立棟から約480メートル離れた発射地点に移動させた。国の「温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT―GW)」を搭載し、29日未明に打ち上げる。

 H2Aは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工が開発した2段式の使い捨て液体燃料ロケット。2001年の1号機以降、失敗は03年の6号機だけで、成功率約98%と高い信頼性を誇る。今回で運用を終え、国の基幹ロケットの役割を23年に導入した「H3」に引き継ぐ。