鹿児島県・悪石島の港に接岸するフェリー。島外へ避難を希望する住民らが乗り込んだ=4日午前7時16分(共同通信社機から)
 鹿児島県・トカラ列島・悪石島

 震度6弱の地震が3日に発生した鹿児島県十島村の悪石島で、島外への避難を希望する小中学生や高齢者を含む一部の住民ら13人が4日朝、村営フェリーで島を出発した。夕方に鹿児島市に到着する見込みで、1週間程度の避難が想定されている。村は追加の島外避難希望を取りまとめるとしている。悪石島では4日も震度4を観測するなど、地震が続いている。

 4日午前7時過ぎ、悪石島の港に接岸したフェリーに、住民らはタラップを通じて乗り込んだ。現場周辺に着いた共同通信社機からは、リュックを背負ったりスーツケースを引いたりする人の姿が確認できた。鹿児島市にある十島村役場では、朝から幹部職員が会議を実施。担当部署の電話が慌ただしく鳴った。継続して対応に当たる職員の顔には疲れの色も見えた。

 村によると、4日の避難者数は想定より少なく、締め切りに間に合わなかった住民がいる可能性があるという。

 震度6弱の地震があった今月3日夕の時点で、島内にいるなどしたのは76人で、全員の無事が確認された。3日までに人的、物的被害は確認されていない。