作家柚木麻子さん(43)の小説「BUTTER」が、世界累計で100万部を突破したと、日本の版元である新潮社が9日、発表した。同社によると、すでに刊行済みの英国や韓国を含め、計37の国と地域で翻訳出版が決定している。
首都圏連続不審死事件の木嶋佳苗死刑囚をモチーフにした作品。英国では、2024年2月に刊行され大手書店チェーンが同年の「今年の一冊」に選定。文学賞「ブリティッシュ・ブック・アワード」のデビュー・フィクション部門を受賞し、英国推理作家協会主催のダガー賞の翻訳部門最終候補にも入るなど、大きな話題となっている。日本国内の累計発行部数が35万部に対し、英国では45万部に達した。
柚木さんは「誠にありがとうございます。『BUTTER』を読んでくれた皆さんが、たくさんのバターをちゅうちょなくパンに塗れる、そんな社会でありますように」とコメントしている。