(左から)パナソニックの高機能炊飯器、タイガー魔法瓶の土鍋ご泡火炊き「JRX―S100」、象印マホービンの最高級「炎舞炊き」シリーズ
 パナソニックの高機能炊飯器

 日本電機工業会が22日発表した白物家電の6月の出荷実績によると、炊飯器の出荷金額は前年同月比7・4%増の約108億円だった。政府備蓄米が出回る中「おいしく食べたい」とのニーズが高まり、機能重視の炊飯器の売れ行きが伸びた。家庭用精米機の販売も好調だ。

 日本電機工業会によると、昨年度の炊飯器出荷金額は約1033億円。ここ数年は横ばい傾向で、台数ベースでは減少していた。

 家電メーカー各社は高価格帯の製品に注力している。パナソニックは9月に「ビストロ」の新商品を投入する。5・5合炊き「SR―X910D」のオンラインストア価格は9万9千円。温度や圧力を自動調整し、古米の甘みを引き出すという。

 タイガー魔法瓶は6月に最上位モデル、土鍋ご泡火炊き「JRX―S100」「JRX―S060」を発売。6月末までの販売台数は前年同期と比べ1・4倍となった。

 象印マホービンも最高級の「炎舞炊き」シリーズが好調。2024年12月〜25年5月の炊飯器全体の売上高を、前年同期比8・0%増に押し上げた。