【ジュネーブ共同】栃木県日光市で2018年に行方不明となったフランス人女性について、国連の強制的失踪委員会が日本政府に詳細な情報提供や家族への連絡を要求する書簡を6月に送ったことが23日、分かった。要請は5度目。フランス当局が防犯カメラ映像などの情報を「十分入手できていない」と捜査協力の不備も指摘した。
女性は日光を観光で訪れていたティフェヌ・ベロンさん(43)。今月29日で行方不明になってから7年となる。
書簡は6月18日付。ベロンさんが宿泊した部屋の写真や鑑識結果、宿泊先の従業員の証言などを8月18日までにフランス当局へ提供するよう求めた。同当局も昨年夏に情報共有を改めて要請したとしている。
栃木県警によると、ベロンさんは18年7月28日から日光市に滞在。翌朝、パスポートや荷物を残したまま宿泊先から外出し、行方が分からなくなった。
手がかりを見つける活動を続ける兄ダミアンさん(45)は訪日中で、日光市内で情報提供を求めてチラシを配る予定だ。