3日、台湾南部・屏東県恒春で営まれた慰霊祭で読経する吉田宗利住職(共同)

 【恒春共同】台湾南端の屏東県恒春の岬にある「潮音寺」で3日、台湾とフィリピンの間のバシー海峡で戦死した日本人将兵らを追悼する戦後80年の慰霊祭が営まれた。福岡資麿厚生労働相が寄せた弔辞を日本の対台湾窓口機関、交流協会台北事務所の片山和之代表(大使に相当)が読み上げ「先の大戦の記憶を語り継ぎ、世界の恒久平和と繁栄に貢献していくことを誓う」と訴えた。

 海上交通の要衝であるバシー海峡は第2次大戦中に旧日本軍の多数の艦艇や輸送船が米潜水艦の魚雷攻撃などで沈められ「輸送船の墓場」とも言われた。10万人以上が死亡したとされるが、正確な人数は不明だ。