【ニューヨーク共同】米IT大手メタ(旧フェイスブック)が米連邦取引委員会(FTC)から反トラスト法(独占禁止法)違反で訴えられた裁判が5月に結審し、年内にも判決が見込まれている。メタは、FTCによる包囲網を打開しようと、トランプ米大統領に接近。有利な結果に導けるのか、メタは岐路に立っている。
訴訟では、企業買収が交流サイト(SNS)市場で競争排除につながったかどうかが争われた。FTCは、2012年に写真共有アプリ「インスタグラム」、14年に通信アプリ「ワッツアップ」を買収し、競争を封じたと主張した。
裁判所がFTCの訴えを認めれば、メタは両アプリの分離・売却を迫られる可能性があり、世界中に利用者を抱えるSNS事業に大きな影響が及ぶことになる。
メタ創業者のザッカーバーグ氏は、買収がサービスの成長を助け、当時、規制当局の承認も得たと反論。さらにTikTok(ティックトック)やユーチューブとの競争に直面し、市場独占ではないと訴えた。
昨年の米大統領選後、ザッカーバーグ氏はトランプ氏と会談した。