原爆投下から80年となり、原爆ドーム前の元安川では犠牲者を弔う灯籠流しが行われた=6日夕、広島市中区

 原爆投下から80年となった広島市で6日夕、犠牲者を弔う灯籠流しが行われた。原爆ドーム前の元安川に約5千個の色とりどりの灯籠が流され、平和の灯を照らした。元安川には被爆当時、多くの人が水を求めて飛び込み、犠牲になったとされている。

 新潟市から訪れた高校3年の新井遼太さん(17)は「今の日常が守られて戦争のない暮らしが長く続くことを願う」と灯籠につづった。「日常は特別なものだ、と被爆者の証言から思い知った。皆の笑顔であふれる世界をつくりたい」と力を込めた。

 外国からの参加者も目立ち、ウルグアイ出身のパコ・マジックさん(34)は、広島の原爆の惨状を歌ったポルトガル語の歌詞の一部を灯籠に書いた。