韓国の李在明大統領(ロイター=共同)
 15日、日本の植民地支配からの解放80年を記念する「光復節」の式典で演説する韓国の李在明大統領=ソウル(聯合=共同)

 【ソウル共同】韓国の李在明大統領は15日、日本の植民地支配からの解放80年を記念する「光復節」の式典で演説した。「日本は経済発展において重要なパートナーだ」とした上で、首脳間のシャトル外交を通じて「未来志向の協力を模索する」と表明した。「日本政府が過去の歴史を直視し、両国間の信頼が損なわれることがないよう努力することを期待する」とも訴えた。

 6月に就任した李氏が光復節で演説するのは初めて。具体的な歴史問題には言及せず、改めて日本との関係強化に意欲を示す前向きな内容となった。

 南北関係を巡っては、北朝鮮との対話再開を目指すと強調。「南北間の緊張緩和と信頼回復に向けた措置を一貫して取る」と述べた。北朝鮮の非核化については「南北や米朝の対話、国際社会の協力を通して平和的解決の糸口を探る」とした。

 革新系の李政権は、日韓間の懸案である歴史問題の解決を訴える。一方で「実用主義」の外交方針を掲げ、日米との安全保障や経済分野での連携強化も重視する。