クマ

 北海道・知床の羅臼岳で東京都墨田区の会社員曽田圭亮さん(26)が登山中にヒグマに襲われた際、一緒にいた友人の男性は曽田さんを助けようと素手で殴って必死の抵抗をした。しかし、ヒグマは曽田さんを引きずって茂みの中へ姿を消したという。

 この友人から襲撃時の状況を聞き取った道警によると、友人は別の登山者を挟んで、曽田さんの約200メートル後ろを歩いていた。「助けて」と叫んで自分の名を呼ぶ曽田さんの声に慌てて駆け寄ると、曽田さんは茂みの中に引きずり込まれていった。

 友人は「クマを素手で殴った。殴った腕が血だらけになった」と話したという。ヒグマには既に曽田さんの血がついていたとみられる。

 友人は身の危険とすぐに助けを求める必要性を感じ、登山道に戻って通報した。