15日、英中部スタッフォードシャーで開かれた式典に出席したチャールズ国王(右)やスターマー首相(右から2人目)(ゲッティ=共同)

 【スタッフォードシャー共同】日本の降伏で第2次大戦が終結してから80年を記念する式典が15日、英中部スタッフォードシャーの国立記念植物園で開かれた。チャールズ国王は15日に発表したメッセージで英国側戦没者らの功績をたたえる一方、広島と長崎の原爆犠牲者に言及し「いかなる国も二度と犠牲を生まないよう祈る」と述べた。

 式典には日本と戦った英退役軍人のほか、チャールズ国王夫妻やスターマー首相が出席し、戦没者を追悼。2分間の黙とうをささげ、空軍が儀礼飛行を実施した。過去の戦争を乗り越え、日英の友好関係が続くことを願い、旧日本兵の家族も招待された。

 英領インド北東部の攻略を目指した旧日本軍の「インパール作戦」に父親が従軍したマクドナルド昭子さん(74)=英南東部エセックス在住=も式典に参加した。

 マクドナルドさんは英国人と結婚し、日英の戦後和解に取り組む「ビルマ作戦協会」の会長を務める。式典に先立ち、「戦争を生き抜いた人々、亡くなった人々を忘れないと誓い、その上で未来に向かう節目の日になる」と語った。