救急車を出動させなかった事案に関する第三者委の報告書を受け、謝罪する岐阜県土岐市の加藤淳司市長(左)ら=19日午前、土岐市役所

 岐阜県土岐市消防本部北消防署で1月、路上生活の男性の異変について119番を受けたのに救急車を出動させず、男性が翌日に死亡した事案があり、原因を検証していた市の第三者委員会が19日、報告書を公表した。寝ているだけと考えて対応を終えたとし「適切ではなかった」と結論付けた。

 報告書によると、1月13日午後6時10分ごろ、通信指令員2人と当直責任者1人が勤務する中、市民から「声をかけても返答がない」「亡くなっている可能性もゼロではない」などと119番を受けた。

 対応した指令員と通報者の会話を聞き、補助した指令員が「寝とるだけやないか」と声をかけた。