土砂災害発生から11年となり、広島市立梅林小の慰霊前に設けられた献花台=20日午前
 広島土砂災害から11年となり、慰霊碑に手を合わせる遺族ら=20日未明、広島市安佐南区

 77人が犠牲となった2014年の広島土砂災害から11年となった20日、広島市内の被災地では遺族らが犠牲者を追悼した。慰霊碑を訪れた遺族らは花束を供えて手を合わせ「災害を忘れず、伝えていきたい」と語った。

 大きな被害の出た安佐南区八木3丁目の市立梅林小にある慰霊碑を訪れた立川新三さん(88)は兄夫婦を亡くした。手を合わせ、刻まれた2人の名前に手を添えた。「流された兄夫婦の顔が忘れられない。ここに来ると10年も11年も変わらない」と声を震わせた。広島市の松井一実市長も献花した。

 同地区の別の慰霊碑には未明に遺族4人が訪れ、花束を供えて祈りをささげていた。