反捕鯨団体による妨害行為を想定した海保の警備訓練=20日午後、和歌山県太地町

 和歌山県太地町でイルカなど小型鯨類の追い込み漁が始まるのを前に、田辺海上保安部などは20日、太地漁港で反捕鯨団体による妨害行為を想定した警備訓練を行った。海上保安官ら約30人が参加し、9月から漁を行う太地いさな組合の組合員らが見守った。

 訓練は、小型ボートに乗った反捕鯨団体の活動家がイルカのいけすの網をナイフで切断した上、駆けつけた海保のボートに投石して逃走したという想定で実施。追い詰めた海上保安官が小型ボートに乗り込んで、活動家役を取り押さえた。

 太地いさな組合の組合長土山正樹さん(54)は「近年、海上での妨害行為はないが、訓練は抑止効果がある」と話した。