「トランプは全てにおいて正しかった」と書かれた帽子を着用するトランプ米大統領=22日、ホワイトハウス(ロイター=共同)
 米国・メリーランド州ボルティモア

 【ワシントン共同】トランプ米大統領(共和党)は24日、東部メリーランド州の最大都市ボルティモアに治安維持のため州兵部隊を送ることに言及した。ムーア州知事(民主党)は治安が改善傾向にあるとして反対しており、対立が激化している。一方、AP通信は、首都ワシントンに動員された州兵の一部が銃器の携行を始めたと報じた。

 ムーア氏は2028年大統領選の民主党候補の一人だと取り沙汰されている。トランプ氏はボルティモアで「犯罪が横行している」と主張。「ムーア氏が支援を必要とするなら部隊を派遣し、犯罪を迅速に一掃してみせる」と自身の交流サイト(SNS)に投稿した。

 ムーア氏は、トランプ氏が実際に同市を散策して視察することを提案していた。トランプ氏は昨年3月に崩落した橋の再建に向けた連邦資金の拠出を再考する可能性も示し、ムーア氏に圧力をかけた。

 ボルティモアの橋は昨年3月26日、大型貨物船の衝突で崩落し、作業員が転落死。当時のバイデン大統領が復旧に全力を尽くすと約束していた。