噴火を想定して行われたヘリによる負傷者の搬送訓練=26日午前、鹿児島県屋久島町

 鹿児島県などは「火山防災の日」の26日、口永良部島で噴火が起きた際に住民を島外に避難させる訓練を行った。海上保安庁の巡視船や自衛隊のヘリコプターで東隣の屋久島に避難する想定。住民や関係機関の職員ら計約200人が参加した。口永良部島で2015年に爆発的噴火による全島避難を実施してから10年となる。

 口永良部島の住民約50人は、島内の一時避難所に移動。噴火による負傷者役を、ヘリで約40キロ離れた屋久島の拠点へ実際に運ぶ訓練も行った。

 口永良部島では15年5月29日に爆発的噴火が発生。住民1人が火砕流に伴う熱風でやけどを負った。屋久島町は全島に避難指示を出し、住民ら137人が島を離れた。