
介護施設での仕事と言えば、介護職員を真っ先に思い浮かべる方が多いでしょうが、服薬管理やバイタルチェックを通した健康状態の把握、生活機能の維持、向上を目指しながら日常生活のサポートなどを行う看護師や准看護師ら看護職員も欠かせない存在です。施設の形態などによっては、利用者の人数に応じた配置が義務付けられています。
治療が主の医療機関と、生活の場という面のある介護施設では業務内容が違い、それぞれで異なるやりがいがあります。介護施設の看護職員は、医療機関以上に、興味があれば看護以外にもどんどん業務の幅を広げていくことができ、中には施設長などの管理業務に就く方もいます。
生活相談員も兼務、そしてセンター長に
瑞穂くつろぎショートステイ・塚本さんに伺いました
瑞穂市の瑞穂くつろぎショートステイの塚本さんは、看護職員として働きながら、生活相談員業務もするようになり、今年の春からは副センター長になりました。そして10月からはセンター長になりました。介護施設で働くことにしたきっかけややりがいを聞いてみました。

-介護施設で働くことにしたきっかけは。
クリニックや病院などで長年働いていたのですが、老年看護にずっと興味があり、6年ほど前に大垣市のデイサービスセンターくつろぎに就職しました。
クリニックなどですと、治療に関する会話以外は状況的にほとんどすることがありませんが、デイサービスは長い方ですと5年、10年と通い、毎日のように顔を合わせますので、体調に関する話以外にもいろいろな話ができるようになります。一人一人にしっかりと向き合える点が楽しさややりがいだと感じています。
3年前からは同じグループの瑞穂くつろぎショートステイで働いています。異動をきっかけに生活相談員もするようになりました。今春からは副センター長を、10月からはセンター長をしています。
-相談業務や管理者の仕事をするようになってからの変化は。
生活相談員になってからは利用手続きもするようになったので、利用者の家族と関わる機会が各段に増えました。家族と接することで、家族の思いを伺えますし、利用者の生活背景が理解しやすく、接する際の参考にできています。
また、利用者の体調の急変時に家族と連絡を取ることもあるのですが、手続き時にお会いして看護の資格を持っていることも伝えてある分、お互いが安心して話せる点も、看護職員との兼務の長所だと思います。
一方で、変わらないこともあります。くつろぎグループは子育て中の職員が多く、当たり前のようにフォローし合う雰囲気があります。私にも大学生と高校生の子どもがいますが、副センター長になってからも学校行事の際などは変わらずにフォローしていただいています。大変ありがたいですし、みんなで協力し合う雰囲気、利用者のためにと団結できる雰囲気は、これからも大切にしていきたいです。
-今後の目標は。
ショートステイには、いらっしゃる頻度の多い方、入所施設が見つかるまでの方、月1回程度の利用の方、1泊2日のみの方などいろいろな方がいます。短い滞在でも次にいらっしゃった時に覚えていてくださるとうれしいです。ショートステイは決まりごとが少なく、食事の開始時間以外はほとんどご本人のペースで生活していただけますので、それぞれのペースを大切に、職員含めてみんなが楽しく、幸せに過ごせる施設づくりを進めていきたいです。
そして看護の有資格者として、利用者の健康面の配慮がもっとも大切であることは言うまでもありません。日頃の経管栄養の管理や突発的なけがなどで医療の知識を生かして、安全安心な施設運営をしていきたいです。