専門知識持つスタッフが接客(ウェルキャブステーションの岐阜トヨタ各務原店)

 毎日、当たり前のように使っている車。年齢を重ねると車の乗り降り一つでもだんだんとハードルが上がっていきます。そんな乗り降りのハードルを下げてくれる福祉車両について前に考えてみてはいかがでしょうか。

 福祉車両と聞くと「デイサービスが送迎の時に使う車いすごと乗れる大きなワゴン車」を思い浮かべる方もいるでしょうが、それだけではありません。トヨタ自動車では福祉車両をウェルキャブと命名して開発に注力しています。外観は普通の乗用車に見えても、車いすのまま乗車できるスロープが付いたタイプや、助手席が電動で回転し車外にスライドダウンするタイプなどさまざまな種類があります。これらは所定の条件を満たせば、購入者や家族の身体の状態等を問わず、購入時に消費税が非課税になります。

ボタン一つで助手席が車外にスライドダウンし、乗り降りをサポートするルーミー=各務原市鵜沼各務原町、岐阜トヨタ各務原店
スロープ付きで車いすのまま乗り降りができるシエンタ=各務原市鵜沼各務原町、岐阜トヨタ各務原店

 福祉車両の取り扱いには専門知識が必要であることから、岐阜トヨタでは各務原店を「ウェルキャブステーション」とし、研修を受けたウェルキャブコンサルタントが常駐。ウェルキャブシリーズのシエンタ、ルーミーを常時展示、これらに加えてノア、ハイエースも試乗が可能です(車種は2025年8月末現在)。

 ウェルキャブコンサルタントの小田川さんと細江さんは、民間資格のサービス介助士を保有。細江さんは「さまざまな理由で福祉車両が必要な方がいらっしゃいます。使い方や必要な機能などはそれぞれ違うので、お客さまの話をよく聞き、一人一人に合ったご提案をさせていただいています」と話します。小田川さんは「遠方からも来ていただくなど高いニーズがあることを感じています。車いすにご自身で座れるかなど、お体の状態によってお勧めの車は変わってきます。ぜひお気軽にお問い合わせください」と話しています。

介護の仕事体験 福祉車両が活躍
山内老健と岐阜トヨタがキッズタウンぎふで協力

山内ホスピタル介護老人保健施設による介護のお仕事体験で、岐阜トヨタが用意したウェルキャブを操作する参加者ら=岐阜市薮田南、OKBぎふ清流アリーナ

 8月2、3日に岐阜市のOKBぎふ清流アリーナで開かれた子どものお仕事体験イベント「キッズタウンぎふ」。介護のお仕事について子どもたちに知ってもらおうと、山内ホスピタル介護老人保健施設が出展しました。

 これには岐阜トヨタも全面協力。子どもたちに喜んでもらおうと、岐阜トヨタが体験で使う福祉車両を用意しました。

 子どもたちは、車いすに乗ったり、保護者を乗せたりしながらブースから屋外へと移動し、車いすをリフトに乗せて車内へ。リフトが上がると「すごい」「思ったより怖くない」などと歓声が上がりました