流域の人々の食や生活、文化と深く関わってきた長良川の魅力を伝える特別展示
長良川流域では竹や和紙を使った工芸品作りが盛んで、鵜飼漁で使う鵜籠、岐阜提灯などがある=いずれも岐阜市長良、長良川うかいミュージアム
鮎が藻類を細かい歯でこすり取って食べた「はみあと」の付いた石

 岐阜市長良の長良川うかいミュージアムで50回目の特別展示が開催されている。節目の今回は「長良川」をテーマに、鵜飼漁をはじめ、流域の人々の暮らしや文化、産業と深く結びついてきた長良川の魅力を紹介している。7月4日まで。

 岐阜市と関市の長良川では伝統的な鵜飼漁が今も行われ、5月11日に開幕する。会場には、1910年の美濃市立花での御料鵜飼で捕獲された全長30センチの巨大な鮎の標本も展示。これだけ大きな鮎を鵜が飲み込んだというのにも驚きだ。

 長良川流域は良質な竹や和紙の産地で、岐阜市は水運を利用した物資の集散地だったことから、岐阜提(ちょう)灯(ちん)、岐阜うちわ、岐阜和傘などの工芸品が生まれた。水うちわは、薄い和紙の雁皮紙(がんぴし)にニスを塗って水のような透明感を作り出した逸品。鵜舟に鵜を運ぶときに使う鵜籠の「ヨツザシ」など、普段は目にする機会の少ない鵜飼漁にまつわる品々も並ぶ。

 鮎は香魚とも呼ばれ、石などに生えた藻類を食べて育つ。鮎が細かい歯でこすり取って食べた「はみあと」の残された石、長良川の写真や記録映像も紹介する。「長良川の魅力を多面的に紹介している。新たな一面を知ってもらう機会になれば」と、学芸員の河合昌美さんは話す。