10月14日は「鉄道の日」。1872(明治5)年、東京・新橋と横浜の間に日本で初めての鉄道が開通した日です。この区間を走った150年前の蒸気機関車が、今も愛知県犬山市の博物館明治村で走っています。岐阜県から一番近い「生きた蒸気機関車」でもあります。

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明治村の蒸気機関車12号。期間限定で輸入当時の番号「23」になっている

 日本で鉄道が走り始めた当初は、車両や線路などを輸入していました。

 明治村の蒸気機関車のうち、12号は、開業の2年後の1874(明治7)年にイギリスから輸入されたうちの1両。新橋-横浜間を走りました。

 輸入当初の番号は「23」。1909(明治42)年に「165」に改番されます。11(明治44)年に尾西鉄道に移籍したとき「12」となりました。尾西鉄道は、愛知県の弥富と一宮を結ぶ鉄道。現在の名鉄尾西線の前身です。

 蒸気機関車12号は尾西鉄道と合併した名鉄に引き継がれ、57(昭和32)年まで使われて引退。明治村で保存されました。

 明治村で蒸気機関車を走らせる動態保存が始まったのは74(昭和49)年。2024年は、輸入から150年、明治村での動態保存から50年という節目です。これに合わせ、期間限定で輸入当時の番号「23」を付けて走ることになりました。

 12号が23号となっているのは、9月14日から12月15日まで。運転日は明治村のウェブページに掲載されています。(広瀬丈士)

 150年前の機関車を安全に動かすためには、保守整備が欠かせません。
 16日公開予定の「みのひだ乗り物探訪」で、詳しく紹介します。