―昨年を振り返ると。
本社機能と国内最大規模となる屋内メンテナンス工場を備えた新社屋を新設しました。優秀なスタッフもそろっており、充実したメンテナンスサービスを提供しています。岐阜本店ショールームは展示面積を従来の2倍に拡充し、欧州製のキャンピングカーも展示しています。また、国内最大規模の輸入車キャンピングカー専門店「ユーロトイ相模原」を神奈川県にオープンさせました。
―能登半島地震発生後の対応は。
「日本RV協会」を通じてキャンピングカーの派遣や、支援物資を当社の多目的車両「マルモビ」で輸送するなどしました。また、被災地のトイレ不足を受け、トイレカーを2日間で完成させて派遣。断水が続いていたため、水が不要で排せつ物を衛生的に処理できる、新型のクレサナトイレを搭載しました。排せつ物をフィルムパックに完全密閉するので臭いが気にならず、家庭ごみとして廃棄できる仕組みで、現地ではくみ取りの遅れで使えないトイレが多い中、被災地で有効でした。
―キャンピングカー関連のイベントも積極的に行っていますね。
可児市をキャンピングカーの聖地にしたいんです。昨年10月の「トイキャン2024」では全国から約280組が参加しました。キャンピングカーオーナー同士の交流だけでなく、物販や飲食、防災も兼ねたイベントです。
―今後の展望は。
昨年10月に、災害発生時に当社のマルモビを所有する自治体同士が協力派遣し合える協定を可児市と締結しました。それ以前は自治体同士が災害時にどう動くべきか情報が少なく、判断が難しかったのですが協定のおかげで、有事に被災地に向かえます。今後もさまざまな自治体と同様の連携を図っていきます。キャンピングカーがレジャーだけでなく、災害時も役立つことを周囲に伝えていきたいです。
