-昨年を振り返って。

 弊社は青果物の輸配送事業を柱として1974年に創業し、昨年、創業50周年を迎えました。この節目とトラックドライバーの時間外労働を規制する「物流の2024年問題」が重なったことで、社内改革が一気に進んだ年となりました。

 青果物は、品目によって積み方が異なるなど高いノウハウが必要でニッチな世界です。そのため運賃交渉において理解を得やすく、さらには時間外労働規制には休日数を増やして対応しましたので、結果的にドライバーの休みも給料も増やすことができました。

 新たに始めたことは東海圏での郵便輸送です。日中に各局を回るという業務で、青果物よりも負担が少ないため、各自の事情に合わせて勤務を選べるようになりました。2024年問題対策と新規事業で若手中心に10人を採用、トラック7台を増やしました。増員により休みがより取りやすくなるという好循環が生まれています。

 -社員の定着率アップに向けては。

 3年前に入社した長男光希の発案で24時間利用可能のジムを設けました。勤務後のリフレッシュになっていると好評ですし、肥満の社員はいなくなりました。私用を含むマイカーのガソリン代の全額補助や、手作りおにぎりの配布も好評です。優秀なドライバーに長く働いていただけるよう、これからも福利厚生を手厚くしていきます。

 -今年の抱負を。

 名古屋市内に営業拠点を設ける予定です。現状、郵便事業のために羽島から出向いて郵便局を回ってもらっている状況ですが、営業拠点を設けることで愛知県の方の採用にもつなげたい。

 4月から始まる来期、26歳の長男に社長職を譲ります。私も25歳で社長になりましたから早すぎるとは思っていません。20代の社員が全体の3分の1を占めていますし、新しい考えを取り入れてもらえればと思っています。