-新年の抱負は。
白洲次郎さんの言葉ですが、プリンシプル(原理原則)を考えた生き方をしないといけません。権利の主張をする前に、自分のミッションと自己責任をしっかり認識する必要があります。当社の経営理念は「人間探求」です。言われてやる仕事ではなく、自分のミッションと責任を意識して、信念を持って努力する人を増やしたいです。
-市況の展望は。
住宅市場は新築の戸数が減り、コストも高く厳しいです。職人も減っているので、近年は工場で柱や壁を仕上げるプレメイクというパネル工法に力を入れ、現場の工数を減らす技術開発を進めています。そうした加工機械を自作できることも当社の強みです。
-石灰市場は。
今春の稼働を目指して、北海道室蘭市に鉄鋼向けの生石灰の製造拠点を新設しています。自山以外から石を買うのは初めてで、大チャンスです。日本製鉄から信頼をいただけたのは、現場の努力があったからこそ。皆の自信も深まり、いい挑戦ができそうです。
-多文化共生の取り組みは。
当社には11カ国・地域の社員がいます。多国籍の社員が家族ぐるみで一緒にご飯を食べて過ごせる多文化共生館「SAXIA(サクシア)」を不破郡垂井町に建設中です。500人を収容でき、ステージもあるので、地域の方にも使っていただきたいと考えています。また同じ敷地内の社宅を改修し、ベトナムの建築様式を取り入れたモデルハウスとして公開します。いずれも今春の完成予定です。
-高校との連携は。
グローバルな価値観を持った新しい日本人を生み出してほしいとの願いで昨年、大垣東高校と連携協定を結びました。今年3月には、2年生の有志がベトナムに行き、当社の事業所を見学したり、社員や現地の学生と交流したりする機会を設けます。
