-昨年を振り返って。

 おかげさまで創業85周年を迎えました。ビジネス環境としては、雇用・所得環境の改善、訪日観光客の増加などを背景に、景気は緩やかな回復傾向にあります。一方、不安定な国際情勢によるエネルギー・資源価格の高騰、人件費や物流費の上昇などによる物価上昇、金融市場の変動影響など依然として先行き不透明な状況が続いております。近年の物価高でコストが上がる中、一昨年と同様の売り上げを維持することができ、今後は合理化によりコストを吸収できるよう努めてまいります。グループ内では、物流を担うフジクレイン物流が好調です。岐阜は物流拠点として可能性のあるエリアと感じており、さらなる拡張を検討しています。

 -環境配慮型の製品開発について。

 これまで生分解性プラスチック製ビニール袋の販売などを進めてきましたが、昨年は、リサイクルされたポリエステルを使った生地の取り扱いもスタートし、販売を高めて環境保全に貢献できればと思います。そのほか、消臭機能など機能性を高めた素材開発にも力を入れていく予定です。

 -「岐阜シャツプロジェクト」の取り組みは。

 カワボウ繊維、柏屋商事とともに行っている「岐阜シャツプロジェクト」の活動も継続しております。海外にも素材に美濃和紙の糸を使った製品などをPRし、岐阜のアパレルを広めていきたいです。

 -2025年の抱負を。

 衣食住は、大きな可能性を秘めた分野です。業界や地域の役に立てるよう、新たなアイデアを常に探し続けていきたいと考えています。また一昨年から、NPO法人日本聴覚障がい者ラグビーフットボール連盟のオフィシャルサポーターとして契約を締結。こうした取り組みを通じて、誰もがいきいきと活躍できる社会づくりにも貢献していきます。