-昨年を振り返って。

 バス利用者がコロナ禍前の約9割に回復する中で、働き方改革に伴う残業時間の規制強化への対応に力を注ぎました。課題は運転士不足です。地域の足を支え、守ることが大切な使命であるため、観光バスの運転士が路線バスにも乗務するマルチタスクな働き方を行いました。

 -全国交通系ICカード「manaca(マナカ)」を導入した。

 令和8年度に廃止予定の当社独自のICカード「ayuca(アユカ)」利用率は前年比60%にとどまりました。現金の利用率も減少し、キャッシュレス化を推進する中で、いい流れができました。

 -会社創立80周年を記念した、フェリーを組み合わせた総額80万円の豪華ツアーが注目を集めた。

 発売直後に定員が埋まるなど大変好評でした。秋の第2弾は台風の影響で中止した日程もありましたが、こちらも好評でした。今後も引き続き実施していきます。インバウンド(訪日客)向けの商品も企画していきたいと考えています。

 -運転士確保の取り組みは。

 採用強化はもちろん、離職防止対策に力を入れています。働き方改革の目的は誰もが働きやすく、働きがいのある会社や職場にすることだと思います。「誰もが」には、女性や高齢者をはじめ、多様な働き方をしたい人が入るでしょう。昨年から土日休みの完全週休2日制で働く運転士の採用を始めましたが、より多くの新しい働き方を提案したいと思います。

 -持続可能なバス運行に向けて。

 バスのドライブレコーダーの更新を進め、車内の状況が瞬時に分かるようにすることで、安全運行や事故防止を図っていきます。連節バスの更新も予定しています。デザインは水戸岡鋭治さんです。岐阜バスらしいデザインで当社の魅力を発信していきます。