イスラエル軍の攻撃で親戚を失い、悲しむパレスチナ人たち=4日、ガザ南部マワシ地区(ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】複数のイスラエルメディアは5日、政府が治安閣議でパレスチナ自治区ガザへの攻撃拡大を承認したと報じた。イスラエル軍は数万人規模で予備役の招集を進める。ガザへの人道支援再開に向けた計画も承認されたが、時期は未定。ガザでは2023年10月の戦闘開始以降、5万2500人以上が死亡しており、攻撃が激化すれば、住民のさらなる犠牲と人道危機の悪化は避けられない。

 治安閣議では、人質解放に向けてイスラム組織ハマスへの圧力を強めるため、ガザでの制圧地域を拡大する計画が説明されたという。政府高官はイスラエルメディアに対し、攻撃拡大は来週予定されているトランプ米大統領の中東歴訪後になるとの見方を示した。

 米紙によると、イスラエルの1個師団は通常1万〜1万5千人。イスラエル軍は既に3個師団をガザに展開している。

 一方、イスラエル軍のザミール参謀総長が最近、「大規模作戦を実施すると、人質を失う恐れがある」と閣僚らに警告していたと一部で報じられた。