記者会見に臨むイランのアラグチ外相=4月、モスクワ(ロイター=共同)

 【テヘラン共同】イラン政府は5月31日、同国の核開発拡大に懸念を示した国際原子力機関(IAEA)の報告書に対し「根拠のない批判を繰り返した」と猛反発した。

 外務省と原子力庁が共同で発表した声明によると、イランのウラン濃縮活動は平和利用目的で、IAEAの全面的な監視下に置かれ、透明性が保たれていると強調。

 報告書について、イランと敵対するイスラエルによる誤った情報に基づいて作成されたとも主張した。

 IAEAは5月31日の報告書で、イランが濃縮度を60%に高めたウランの生産を加速させ、貯蔵量を400キロ以上に増やしたと指摘。60%は核兵器級の90%に接近する重大な核合意違反に当たる。