大阪・関西万博の会場で、大屋根リングを散策する来場者=5月、大阪市此花区の夢洲

 大阪・関西万博の会場シンボル、大屋根リングの保存策を検討している大阪府、大阪市は5日、会場跡地の開発事業者を公募する条件として、今のまま一部を残す計画の提案も新たに加える方向性をまとめた。北東部の約200メートルが対象で、屋根を取り払いモニュメントとして活用する案と、解体してリユースする案と合わせた3案とする。

 吉村洋文知事は人が上れる形での保存を主張。市役所で開かれた府市幹部による会合後、記者団に「リングは唯一無二の建築物。レガシー(遺産)として後世に残すべきだ」と改めて訴えた。パブリックコメント(意見公募)を経て公募指針を固める。

 府市は本年度後半に公募を始める方針。