イスラエルの空爆で死亡した親族を悼む人々=5日、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市(ゲッティ=共同)
 パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市で、イスラエル軍の空爆で負傷し搬送される子ども=5日(ロイター=共同)

 【エルサレム共同】米CNNテレビは5日、パレスチナ自治区ガザの物資配給拠点周辺で1日に多数の住民が死傷した攻撃は、イスラエル軍の銃撃だったと報じた。軍が「意図的に群衆を標的にした」という住民らの証言に加え、軍事専門家が回収された弾丸を解析し、軍の戦車に搭載可能な機関銃で使われる種類と一致したと指摘したことなどを根拠としている。

 イスラエル紙ハーレツも配給拠点周辺での作戦に関わる軍将校の話として、複数の司令官が実弾を使った群衆の制御を検討していたと伝えた。

 人道危機が深刻化するガザでは、米国とイスラエルが主導し設立した「ガザ人道財団」の配給拠点に殺到した住民が相次いで銃撃され、死傷者が続出している。国際社会で批判が高まるが、イスラエル軍は「警告射撃した」と主張し、住民への発砲は否定している。

 CNNによると、住民は配給拠点近くに展開していたイスラエル軍の戦車から砲撃があったと説明した。軍事専門家は映像で発砲の様子も分析したという。負傷者を治療した医師は「頭部を狙ったケースが多かった」と訴えた。