金融政策決定会合に臨む日銀の植田総裁(中央)ら=5月1日、日銀本店

 日銀が政策金利の維持を決めた4月30日、5月1日の金融政策決定会合で、米国の高関税政策を受け「賃上げ・投資の抑制や産業の空洞化に陥る可能性も考えられる」との意見が政策委員から出ていたことが20日、分かった。日銀が同日、会合の議事要旨を公表した。

 この委員は企業で過剰な経費削減が進むことへの懸念も示した。「関税政策の展開がある程度落ち着くまで、とりあえずは様子見モードを続けざるを得ない」との声もあった。

 会合では政策金利を0・5%程度に据え置くことを決めた。