2011年の東日本大震災、東京電力福島第1原発事故に関連して岩手、宮城、福島の被災3県で起こされた訴訟で、各地裁(支部を含む)がこれまでに55件の裁判記録を永久に残す「特別保存」としたことが、共同通信の取材で7日までに分かった。識者は「重要な教訓が残った」と評価する一方で、保存された記録は限定的だとして拡充に向けた基準の見直しを求めている。
3県の地裁が特別保存した件数は盛岡55件、仙台82件、福島68件の計205件。このうち震災関連は55件で全体の4分の1余りを占めた。内訳は盛岡が12件、仙台が9件、福島が34件。