メディアのインタビューに応じる共産党の田村委員長(右)と小池書記局長=7月、東京都渋谷区の党本部

 共産党の組織弱体化が鮮明になっている。7月の参院選で改選7議席から3議席に後退。比例代表は過去最低の2議席に終わり、選挙区の当選も東京の吉良佳子氏のみにとどまった。党員の減少が主な要因だが、打開策は打ち出せていない。

 比例は「650万票、5議席」を目標に掲げたものの、得票数はその半分に満たない286万票と低迷。山下芳生副委員長ら現職2人が落選した。選挙区でも現職3人全員の当選を目指したが、伊藤岳(埼玉)、倉林明子(京都)両氏が涙をのんだ。田村智子委員長は「組織力が後退している」と率直に認めた。

 参院選の比例得票は、右肩下がりだ。2016年601万票、19年448万票、22年361万票と集票力の低下が続く。1998年の819万票と比べると、今回は3分の1ほどとなった。

 背景には支持者の減少がある。党員は90年の約50万人をピークに、2024年時点では約25万人に半減。党の収入源でもある機関紙「しんぶん赤旗」の購読者は1980年の約355万人を境に2024年時点で約85万人まで落ち込んだ。