東日本大震災の津波で壊滅的な被害に遭った岩手県大槌町の海岸で15日夜、追悼の花火が打ち上げられた。お盆休みに合わせ、犠牲になった町民の人数と同じ1286発の花火を用意。訪れた人たちは夜空を見上げ、故人に思いをはせた。
大槌町では関連死を含め、町民の1割近くに当たる1286人が死亡・行方不明となった。
家族で見物した同町の男性教員(64)は「震災で亡くなった親戚のことや仮設住宅で過ごした日々を思いながら眺めた。少しずつ復興していると感じる」とほほ笑んだ。
花火は町内に7月、屋外型の追悼施設「鎮魂の森あえーる」が完成したことを記念して、初めて企画された。