東京都立墨田産院(閉院)で1958年の出生直後、他の新生児と取り違えられた江蔵智さん(67)の出自に関する調査で、都が江蔵さんと同時期に墨田区で生まれた人の現住所について数十人分を特定したことが19日、分かった。都は今後、調査協力を依頼する文書を送付する方針。
東京都は、実親の調査を命じた今年4月の東京地裁判決を受けて調査を開始。江蔵さんと同時期に墨田区で生まれた人の情報が記録されている「戸籍受付帳」から取り違えられた可能性がある人の絞り込みに着手した。
江蔵さんが生まれた58年4月の1カ月間に出生届が出された230人のうち、これまでに男性が113人と判明していた。