福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫を凝らしています。新たな取り組みに挑む施設も多々。ニューチャレンジや自慢の取り組みをのぞいてみましょう。

DAMの機器を活用

DAMの通信カラオケ機器を導入している西美濃さくら苑。利用者の多くはカラオケの時間を心待ちにしている

 揖斐郡池田町の介護老人保健施設西美濃さくら苑では、毎週水曜日と金曜日の午前と午後に1階の多目的ホールでカラオケをしており参加は自由。カラオケの時間自体は以前からありましたが、2年ほど前に「DAM」の通信カラオケ機器のリースを始めたことで、より臨場感のある時間になりました。機器には体操などのレクリエーションプログラムも内蔵されているため、カラオケ以外で活用することもあります。

 歌うことは口腔機能の向上や認知症予防などに効果があるとされていますが、何よりも楽しいのが魅力。各回30人ほどが自然と集まり、職員に得意の曲の入力をリクエスト。マイクをにぎって伸びやかに歌い上げています。

 87歳の通所利用の男性は「カラオケは若い頃からよく行っていて大好き。他の利用者にも『歌わないと声が出なくなるよ』と言って誘っています。趣味とリハビリの両方につながる楽しい時間になっていますね」と笑顔を見せています。