岐阜市の加納城跡の西側にある南北に細長い町です。城の防衛や水運を担った堀「長刀堀」を由来としています。

 長刀堀は、幅22間(約40メートル)に対し長さは660間(約1・2キロ)ほどだったとされており、まさに「なぎなた」のような細長さでした。1916(大正5)年に埋め立てられましたが、今でも町名のおかげで堀があった場所や長さをうかがい知ることができます。堀の西側には加納藩家臣の屋敷があり、石垣の一部が残っている場所もあります。

 かつては湧き水が豊富だったそうです。加納町史は「波も静かに鏡の如(ごと)き清澄の水を湛(たた)えている」と紹介しています。1922(大正11)年には北端の加納小学校に、小学校では日本で初めてとされる50メートル6コースの湧水プールが造られました。ただ、水が冷た過ぎたため十分には使われなかったそうです。

(平凡社「岐阜県の地名」などを参照)

【答え】かのうなぎなたぼり