両院議員総会で発言する自民党総裁の石破首相。右は森山幹事長=8日午後、東京・永田町の党本部

 自民党は8日、党大会に次ぐ重要な意思決定機関である両院議員総会を党本部で開いた。石破茂首相(党総裁)は、日米関税交渉合意や農業政策、防災などの課題を挙げ「引き続き日本国に責任を持っていきたい」と述べ、続投に重ねて意欲を表明した。早期退陣を求める批判勢力は、総裁選の前倒しを求め、圧力を強める構えだ。

 首相は冒頭、与党過半数割れを喫した参院選について「あのような結果を招き、心からおわびする」と陳謝した。出席者に向けて「謙虚に真摯に皆さまの意見に耳を傾けたい」と語った。

 森山裕幹事長は、参院選の総括委員会を設置し、地方組織や有識者らからヒアリングを進めていると説明。「8月末をめどに報告書を取りまとめ、検証結果を改めて報告したい」と述べた。

 両院総会には「ポスト石破」候補と目される高市早苗前経済安全保障担当相らも出席した。高市氏に近い中堅・若手議員は、総裁選の前倒しを求める署名活動を準備している。