女性市議のSNSでのアウティングを問題視し、甲府市議会で開催された政治倫理審査会=8日午前

 甲府市議会は8日、女性市議が台湾出身で芥川賞作家の李琴峰さんについて、トランスジェンダーだと交流サイト(SNS)で暴露したことなどは政治倫理基準に違反しているとして、政治倫理審査会を開催した。本人の同意なく性自認を暴露することは「アウティング」と呼ばれ、問題化している。甲府市議会が政倫審を開くのは初めて。

 対象となったのは無所属の村松裕美氏。性別を男性から女性に変更し、公表せずに活動していた李さんに関して「体が男性で手術もしていない」などと投稿し、性別変更前の写真や氏名を掲載した。李さんはプライバシーの侵害に当たるなどとして、東京地裁に提訴した。