【仁川共同】日中韓3カ国の農相が11日、ソウル近郊の仁川で会合を開き、農業分野での協力を確認した共同声明を採択した。日本からは小泉進次郎農相が出席。新型コロナウイルス禍を挟んで7年ぶりの開催となり、空白期間が生じた協力関係の再構築を図った。小泉氏は韓国の趙顕外相とも個別に会談し、韓国による日本産水産物の輸入停止措置を巡って意見を交わした。
3カ国の農相会合は2018年11月の北京での開催以来で、4回目。気候変動や農村地域の活性化といった共通の課題が議題となった。中国から韓俊農業農村相、韓国は宋美玲農林畜産食品相が出席した。
共同声明は、農業の担い手不足を解消するため、スマート農業に関する先進事例を情報交換する方針を盛り込んだ。鳥インフルエンザなどの伝染病に対応するため、3カ国で定期的に会合を開く。小泉氏は終了後の記者会見で「重要な議題で共通見解が示せた意義は大きい」と強調した。