毎年4月恒例の難読地名初級編の第2弾です。初回は岐阜県安八郡安八町。長良川と揖斐川の間に位置する西濃地域の平地です。

 渡り鳥のアジガモを指す「味蜂(あはち)」がルーツのようです。古くは安八郡輪之内町の辺りまで伊勢湾の入り江でしたので、味蜂が多く飛来していたのでしょう。そういった場所を指す「味蜂間(あはちま)」に好字の「安八磨(あはちま)」が充てられ、やがて「安八」になったと考えられています。何と702年の大宝戸籍には「味蜂間郡」という表記があるとのこと。鎌倉時代の末期には「あんぱち」と呼ばれるようになったようです。

 県内には他にも鳥関係の地名は多く、岐阜市の「鶉(うずら)」は文字通りウズラの飛来地が由来。また、難読ではありませんが「しろとり」か「しらとり」かで迷いがちな郡上市の「白鳥(しろとり)町(ちょう)」は、ハクチョウが由来だとする言い伝えもあります。

【答え】あんぱちちょう