鍛治舎県岐阜商最大の武器〝爆発的な打撃力〟がついにさく裂した。

 持っている力が発揮できなかった創部100年チームは、高い投手力でここ数年、頂点に迫る勢いの帝京大可児を圧倒した2回戦で、存分に真価を発揮した。

 鍛治舎巧監督も「ようやく本来のつながりが出てきた。ナイスゲーム」とチーム力の高まりを実感した。

■日比野、駒瀬の好調な新1、2番左コンビが好投手山田粉砕に導く

 帝京大可児の先発は、満を持してエース山田隆太。勢いのあるストレートが武器の好投手だが、スライダーに加え、武器にして夏に臨んできたチェンジアップを主体にかわす投球で立ち向かってきた。

 県岐阜商は、一貫したチームテーマ「ファーストストライクを逃さず、積極的に振り抜く」を根底にボール球を見極め、変化球にタイミングを崩されずにしっかり軸足に体重を残し、強いスイングができるかを念頭に臨んだ。

 高い攻撃力がありながらも新チーム発足から、公式戦でできなかった課題を実践し、好投手粉砕に導いたのは、好調で1、2番に起用された日比野遼司、駒瀬陽尊の左コンビだった。...