―昨年始動した新拠点について。
近年、医療用ロボットの活用が広がり、当院も「ダヴィンチXi」2台体制でさまざまな診療科でのロボット支援手術を行っています。さらなる活用が進む中、安全で確かな医療を提供するため、昨年4月に「ロボット支援手術センター」を開設。安全性の確立に向けた検証や緊急時対応の検討、若手医師の育成などに取り組み、適切な運用につなげていきます。
また6月には、脳卒中や心臓病の患者さんやご家族を支える「岐阜県脳卒中・心臓病等総合支援センター」を開設し、人材育成や地域の医療機関との連携を強化。県民向け公開講座などの普及啓発活動もスタートしました。また、治療から在宅療養、職場復帰まで、幅広い悩みや不安を総合的に支援する相談支援窓口を設け、最適な解決策を見つけるサポートに努めています。
―特に注力した取り組みは。
医師の働き方改革が叫ばれる中、「One Medicine創薬シーズ開発・育成研究教育拠点(COMIT)」における研究を進めています。医学だけでなく、工学や農学、獣医学など異分野と共同で創薬や医療機器開発に向けた研究を加速させ、研究力の維持・向上を図っていきます。
―今年は創立150周年を迎えます。
地域とともに歩んだ150年に感謝し、地域医療へのさらなる貢献を目指します。昨年1月には地域医療連携に向けて岐阜・西濃医療センター西濃厚生病院、中部国際医療センター、高山赤十字病院と「東海環状・飛騨医療ネットワークに関する協定」を締結。高山市では、中核病院と当院を「医療情報共有システム」「遠隔手術支援システム」で結ぶ、がん医療対策ネットワーク形成事業を進めてきました。また患者数の多いがんに対しては、がんセンターを中心に治療水準向上やがんゲノム医療の強化に尽力していきます。
