-昨年を振り返って。
団体のお客さまも戻り、個人のお客さまも増えるなど稼働率は上がりました。売り上げは前年比109%ほどの増で、給与も全体で5%上げることもできました。営業利益率も前期と変わらず、バランスを考えてうまく経営できた年でした。また、昨年12月に発表された旅行専門紙主催の「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で、総合で2位に、「もてなし」と「料理」の部門では1位に選んでいただきました。
-好調な経営の要因は。
継続している社員教育の成果が出てきています。研修のほか、部署間で連携し、無駄や無理を取り除くカイゼンの取り組みも、サービス力や職場環境の向上につながっています。企業が1年の節目に温泉を訪れ、宴会などで英気を養うことは、大事な日本の文化です。そんな団体のお客さまをしっかり受け入れるのが役割です。団体のお客さまの受け入れは部署間連携が重要で、カイゼンによる効率化で生み出した余裕のあるサービスで、積極的な受け入れができています。お客さまからは「久しぶりに旅館のおもてなしに触れた」と高い評価をいただいています。
-今年の抱負は。
これまではコロナ禍の前の水準に戻すことで精いっぱいでしたが、これからは戻して終わりではなく、ここからどう成長するかが重要です。下呂市は今、歴史遺産の活用や「南飛騨アートディスカバリー」の成功など観光資源に磨きがかかり、さらなる活性化が期待できます。会社として連携することで、下呂温泉や市全体の発展に貢献していきます。また、社員のサービスや技術を磨く取り組みで、働きやすく、働きがいがある職場づくりも続けます。人格形成や自己実現につながる職場環境はお客さまの満足度につながり、会社の成長にも反映されます。まだまだ道半ばですが、社員がいきいきして働ける会社にしていきます。
